W杯2勝でも拭えないラグビー日本「外国人ばかり」の違和感
そのいずれかの条件を満たしていれば代表選手になれる。だから複数の外国人選手をメンバーに入れている国は日本以外にもあるのだが、「それにしても……」とスポーツファンの松野弘氏(東京農大客員教授)がこう続ける。
「卓球王国の中国では、母国の代表になれない選手は国籍を変えて多くの国で代表になり、五輪に出てくる。あれも規則違反ではないが、あまりに元中国人が多いので問題になった。ラグビーも強豪国出身の選手は、本当は母国の代表を夢見ていた者もいるでしょう。ラグビーは外国人選手の代表起用に関しての規則が緩い。必ずしも帰化する必要はない。フィジカルが弱い日本にとっては、その部分を外国人で補えるのでメリットは大きいとはいえ、代表メンバーの3分の1が他国出身の選手ということに、しっくりこないファンは多いでしょう。スポーツというのは、その競技で飯が食えなければ有能な人材は集まらない。19年大会は日本で開催されるが、外国人選手に頼らざるを得ない状況は続くと思う」
体格で劣る日本はフォワードが弱点といわれてきた。日本人もレベルアップしたものの、190センチを超える7人のうち5人は、元・現外国人だ。
W杯同一大会2勝は、インチキで達成したものではないが、「歴史的快挙!」と言われても、今一つ手放しで喜べない。