「勝率5割」掲げ梨田・楽天が船出も…目標達成に数々の障害
それが出来れば苦労はない。楽天の監督に就任した梨田昌孝氏(62)が8日に就任会見でこう言った。
「普通に投手がストライクを取って、打者が打てば勝率5割は超える。選手自身が気づいていない能力を気づかせる手助けをしたい。今年のような大きな負け越しはない。とりあえず勝率的には5割を目指す。そういう野球をしていきたい」
楽天は13年の日本一を頂点に坂道を転げ落ち、2年連続最下位。昨季の借金16から、今季は同26と負債が膨れ上がった。「優勝」なんて言わないだけ現実的かもしれないが、この球団で「5割」は簡単なことではない。ある球団関係者が言う。
「梨田監督の起用はベテラン重視で、素質はあっても『使ってみなければわからない若手』を嫌うと聞いている。でも今のウチにそんな頼れるベテランなんていますか? 松井稼くらいでしょう。それどころか、数年続けて実績を残した選手すら数えるほどです。おそらく、今の楽天なら誰が監督をやっても同じ選手を使いますよ。問題は若手をどこまで辛抱強く使えるか。ただでさえ、選手層が薄いチームですからね。『こいつがダメならこいつ』なんてやっていたら、すぐに弾が尽きます。そもそも、三木谷オーナーが現場介入をやめなければ、普通にやることすら難しい」