青木も貢献? 世界王者ロイヤルズ支えた「機動力と救援陣」
先発陣ではベンチュラ(13勝8敗)、ボルケス(13勝9敗)、ヤング(11勝6敗)の右腕3人が2ケタ勝利をマークしたとはいえ、サイ・ヤング賞候補に挙がる程の働きをしたわけではない。
打線にしても破壊力はなく、チーム本塁打数はア・リーグ15球団中14位の139本。20本塁打以上を放ったのは主砲ムスタカス(22本)、K・モラレス(22本)、ペレス(21本)の3人だけ。3割打者は主に3番を打ったケイン(3割7厘)しかいない。
今季のロイヤルズはリーグ2位の104盗塁をマークするなど、機動力を駆使して少ないチャンスを確実にモノにしてきた。試合終盤には守護神ホランド(32セーブ)、セットアッパーのヘレーラ、F・モラレス、マドソンら剛腕が揃うメジャー屈指のリリーフ陣を投入して逃げ切った。リリーフ陣はリーグで唯一の防御率2点台(2・72)と抜群の安定感だった。
若手主体のロイヤルズには才能に恵まれた選手が少なくない。センスに頼った選手が多く、昨季のリーグ優勝に貢献した青木宣親(現ジャイアンツ)は頭を使ってプレーすることの重要性を助言し続けたという。ロイヤルズの「スモールボール」の確立には青木も一役買ったといえそうだ。