次々故障で世界8位に後退 錦織が今やるべきは“体質改善”か
このままズルズル落ちていくのか。
男子テニスのATP世界ランキングが9日に発表され、先週のパリバ・マスターズ3回戦で途中棄権した錦織圭(25)はランクを1つ下げて8位へ後退。ここまで順位を下げたのは昨年9月以来のことだ。
今季の錦織は故障に泣かされた。先週の棄権理由は左脇腹痛だったが、先月はスイス室内を右肩の故障で欠場。8月のロジャーズ杯準決勝は左臀部の痛みで敗退。大事をとって翌週のシンシナティ・マスターズを欠場した。
6月にはウィンブルドンでも、左ふくらはぎ痛で2回戦を棄権。その前週のゲリーウェバー・オープン準決勝でも、左ふくらはぎ痛で棄権していた。
万全の状態でも、世界1位のジョコビッチや同2位のマリー、同3位のフェデラーを倒すことは困難なのに、体のアチコチを痛めていればハナから勝負にならない。
ジョコビッチは、10年まで原因不明の体調不良に悩まされていたが「グルテン不耐症」と判明。同年からパスタやピザ、パンなどの小麦製品を口にしなくなると翌年は大変身。開幕から41連勝を記録し、全豪1度だけだった4大大会の優勝は、11年から今年まで9度。体質改善で世界のトップに君臨し続けているといっても過言ではない。
マイケル・チャンコーチの教えで技術面には進歩が見られる錦織だが、故障しやすい体を食事やトレーニングなどで変えなければ、4大大会の優勝どころか、8位からのランクアップも厳しい。