まるで後見人気取り G由伸監督を原氏“奔放発言”が悩ます
「何より選手がそう見るのが一番の弊害。前監督が構想を語ったりすれば、せっかく『自分の色を出したい』と腕まくりしている高橋青年監督は採用するか否か悩んで当然。しかも、もし失敗したら現場責任は現監督にあるわけです。『原前監督に言われたから』なんて口が裂けても言えませんからね」
そりゃそうだ。前監督をないがしろにはできないが、助言を採用したらしたで、ナインに「操られているのでは」と思われるのもしゃくな話である。
「私の記憶だと、長嶋監督は原監督に禅譲した1年目の02年は表向きの発言を控えていたように思う。裏ではコミュニケーションを取っていたとしても、ミスターは自分の影響力のせいで原新監督が思う存分、指揮を執れなくなることを心配したんだと思います。一般の会社だってそうでしょう。辞めた社長がウロウロして経営に口出ししたら、新社長はやりにくくて仕方ない。原前監督にはどこか不完全燃焼に終わったという心残りがあるのでしょう。ただ、政権は交代している。新監督をそっと見守りながら、途方に暮れた時のみ手を差し伸べるのが一番。前任者がしゃしゃり出ていいことはありません」(コジロー氏)