右肩万全アピールも SB松坂は「投球フォーム」が最大課題
それでも、チーム内には厳しい見立てが多い。
2月1日のキャンプインを目前に控え、「完全復調」をアピールしているソフトバンクの松坂大輔(35)。昨年8月に手術を受けた右肩の状態は「医者から医学的に100%と言われた。痛みがないということは久しぶり」と笑顔で周囲の不安を払拭すると、スポーツ紙も「明らかにスリムになった体で」と元怪物の今季にかける意気込みを報じている。
3年12億円という破格条件で日本に戻ってきながら、昨年はまさかの登板ゼロ。野球ファンからも「給料ドロボー」などと厳しい声があふれただけに、今年こそは、と本人が意欲をみなぎらせるのは当然のことだろう。
「故障が癒え、体調管理もうまくいっている。喜ばしいことですが、それはあくまで開幕ローテーション争いのスタートラインに立っただけの話。結果につながるかはまた別の話、という厳しい意見がチーム内にはあります。最大の問題は投球フォーム、というシビアな見方です。肩、ヒジ、股関節などの故障の影響でおかしくなってしまったメジャー時代のフォームが染みついている。昨年のキャンプで、『あの投げ方がいいか、悪いか。おまえら(報道陣)だって分かるだろ』といきなりフォーム矯正に乗り出した佐藤投手コーチあたりは、楽観視していないはず。体の開き、ヒジの高さ、体重移動とほとんど一から十までダメ出ししたくらいですから」(チーム関係者)
28日に公開した自主トレを見ても、1年前に佐藤コーチに指摘された悪癖はそのままのように映った。怪物復活にはまだまだいくつもの条件がつく。