鬼コーチ断言 シンクロ日本「リオ五輪出場」は“勇気”次第
「彼女たちは、見違えるようにたくましくなった」――。
鬼のように厳しいことで知られるシンクロ日本代表の井村雅代ヘッドコーチ(HC=65)が満足そうに話したのは、12日のこと。リオ五輪世界最終予選(3月2日開幕=ブラジル)に向けた合宿を公開した時だ。
世界最終予選では、強敵のスペインやウクライナも参戦。上位3カ国に出場権が与えられる。14年の就任以来、メダル奪還(チームは04年アテネ大会の銀、デュエットは08年北京大会の銅が最後)を公言してきた井村HCは世界最終予選を前に1月下旬から18日間のグアム合宿を敢行した。
リオの会場は屋根のない屋外プールだ。本番ではあらゆる気象条件に対応する必要があるため、雨が降ろうが風が吹こうがハードな練習を続行。目を開けていられないほど雨脚が強くても中断しなかった。当初は予定していなかった夜間練習もナイター設備を使って深夜まで及ぶこともあり、陸上トレーニングも含めて、連日10時間以上の練習をこなした。
時には雷雨や突風が吹いても難易度の高いリフトの練習を繰り返した結果「どんな悪条件でも安定した演技ができるようになった」(井村HC)という。
19日、最終予選直前の合宿のためサンパウロに向かう井村HCは成田空港で取材に応じ、「守ろうとせず、勇気を持てるかが鍵」と言った。厳しい練習の成果は出るか。