メダルを狙うシンクロ女子 井村コーチの“本気”が奇跡起こす
「メダルが見えたからには命を懸けて行かな。ケンカと同じ」
世界水泳で4大会ぶりのメダルを狙うシンクロ女子の井村雅代ヘッドコーチ(64)はこう言って檄を飛ばす。
シンクロはロシア、中国の実力が抜けている。日本は、チーム、デュエットともに、スペイン、ウクライナと銅メダルを争うことになる。この大会で3位になれば、審判団に「日本は世界の3番目」を印象づけることができ、来年のリオ五輪の銅メダル争いでは優位に立てる。
井村ヘッドは指導者として、84年ロス五輪デュエットの銅から04年アテネ五輪デュエット銀まで、五輪では6大会連続して日本にメダルをもたらした。中国の代表監督としても、08年北京でチーム銅、12年ロンドンでデュエット銅、チーム銀の獲得に貢献。リオでは9大会連続のメダル取りがかかる。
関係者が言う。
「井村さんは人一倍負けん気が強く、絶対に妥協しない。そして必ず結果を出してきた。かつてはメダルに手が届かなかった中国が、今やシンクロ強豪国になったのも井村さんの厳しい指導のたまものです。中国にレールを敷いて帰ってきた。日本のシンクロは3位がやっとといわれている中で、井村さんは本気で中国、ロシアを倒す気でいる。昨年、10年ぶりに日本代表のコーチに復帰して、選手の体形まで変えた。あの人が本気になれば奇跡が起きますよ」
シンクロ競技は現地時間25日からスタートする。