開幕した春のセンバツ スカウト注目の“金の卵”は誰だ?
ある球団のスカウトがこっそり見せてくれた「甲子園でチェックすべき選手」のリストは別表の通り。
投手に関しては「今年は左腕に好素材が多い」と、このスカウトがこう言った。
「中でも評価が高いのは早川、鈴木、高橋、内池、高山。右腕では山崎と高田だね。この7人は投げ方がいい。高校生投手を評価する場合、一番のポイントは投球フォーム、肘から先をうまく使えるかどうかなんだ。投げ方が良ければ、筋力トレーニングなどで球速も上がるからね。早川は体が開かずに球持ちがいいから、ボールの出どころが見づらい。鈴木は投手としてのセンスを感じる。高山は明治神宮大会で150キロを投げて注目されているけど、1イニングだけ全力で投げて、たまたまそれだけの球速が出たのか、常時それくらいのボールを投げるポテンシャルがあるのか、甲子園で見極めたい」
野手で名前の挙がった8人のうち6人が右投げ左打ち。ポジションは捕手の九鬼と一塁手の綿屋を除いて遊撃か中堅だ。
「野手で見るべきポイントはまず足と肩。打撃は鍛え方次第で良くなるけど、足と肩は持って生まれた部分が大きいからね。名前の挙がった8人は、いずれも足が速くて肩が強い選手たち。だからこそ遊撃や中堅といった、キーになるポジションを守っているのだろう。甲子園では特に肩を見る。遊撃手なら三遊間の深い打球をどう処理するか、ノーステップで一塁に矢のような球を投げられるかどうか、捕球から送球への動作などをチェックする。打撃に関しては評価するより、ふるいにかけるケースの方が多い。ワンバウンドするクソボールを平気で打ちにいくような選手は、どれだけ打球を遠くに飛ばそうと評価しない。選球眼というか、ボールの見極めは、プロに入ってもそう簡単に変わるものではありませんから」