<第1回>まずは、現役にこだわり続ける理由を話そう
過去の栄光にすがるのではなく、新しい歴史をつくってやる――という気概を持って取り組みたいと思っています。シーズン前に負傷し、現在リハビリ中ですが、一日も早く復帰して、若いチームメートを盛り上げていきたいと思います。
よく聞かれることがあります。どうして現役にこだわり続けるのか?
それは、生きがいであるサッカーに対する情熱が、まったく失われていないからです。もちろん、いくらプレーしたいと願っても、どのクラブからもオファーがなければ引退せざるを得ません。でも、自分自身、まだ限界は感じていません。現役である以上、質にこだわり続けたいと思います。
ボクよりも、若くして辞めていった選手たちには人それぞれの価値観があります。たとえば中田英寿君(39)。本当にやり切ったという気持ちがあるでしょう。W杯に3回出場し、欧州リーグでも活躍しました。目指すべきものが、少なくなったのかもしれません。
ボクは世界に挑戦できていないし、W杯に出たこともありません。小さい頃からの夢を何ひとつ達成していません。