リオは決勝目標か 15歳スイマー池江瑠花子に世界の厚い壁
「リオは2020年に向けた予行練習」――そんな声もある。
東京五輪では複数種目での出場を目指す池江瑠花子(15)は今回、個人種目では100メートルバタフライで代表入り。昨年10月のW杯東京大会では、同種目で加藤ゆかが08年9月に記録した57秒77を0秒21更新する57秒56の日本新記録を樹立。さらに先の日本選手権準決勝では、57秒55をマークし自身の持つナショナルレコードを塗り替えた。
成長著しい女子高生スイマーは、そのルックスとともにリオでのメダル取りに注目を集めているが、現実的に表彰台は厳しい。過去、女子バタフライの日本勢は五輪で苦戦しており、72年ミュンヘン大会で青木まゆみが金を獲得したのみ。大会前の下馬評ではメダル候補に挙げられながら、期待を裏切った選手は少なくなかった。
「北京、ロンドンでは当時の日本記録保持者だった加藤も決勝には進めなかった。池江も決勝進出が現実的な目標になるでしょう。海外勢には50メートル(24秒43)、100メートル(55秒64)の2種目で世界記録を持つサラ・ショーストレム(スウェーデン)ら強豪が揃っています。池江は決勝まで勝ち残り、海外のトップスイマーにどこまで食らいつく泳ぎができるか」(スポーツライター・折山淑美氏)