ひさびさ日本人三つ巴も 鈴木愛が図らず吐露した技術不足

公開日: 更新日:

「18番はパーで上がりたかったけど、自分のミスなので仕方ない。(持ち球は)ドローだったんですけど、サロンパスカップでボールが激しくあちこちにいっていたのでフェードに戻して、だんだん真っすぐを意識した。基本はストレート系です。今年はフェードしかないと思っていたが、絶好調だったのでドローにして良かったです」(鈴木)

 つまり、18番ではボールが転がるドローで2オンに失敗してボギーとし、狭いスペースにボールを止めるフェードの技術が鈴木にはなかったわけだ。田原紘プロがこう指摘する。

「プロの大会では、パーで上がればいいという安易な気持ちでは勝てません。最後まで攻めて攻めて、バーディーを取らなければという強気な姿勢じゃないと、ボールは狙った方向に飛んでいきません。中途半端な気持ちだとスイングに迷いが生じるからです。鈴木が本戦18番でピンを狙ったのは正解なのですが、PWを手にしながら止めるフェードの技術がなかった。その点、韓国人プロが残り120ヤードでショートアイアンを手にすれば、何事にも動じない機械のようなスイングが体に染みついており、寸分の狂いなくドローでもフェードでも狙ったところに運んでくる。勝負どころの安定感ということでは鈴木よりも韓国選手のほうが上です」

 久しぶりに日本人プロ同士の優勝争いになったが、拙さばかりが目立つ内容だった。

 ゴルフにタラレバはないが、ドロー、フェードと自在に打ち分けられるイ・ボミが優勝争いに加わっていれば、鈴木の勝利もどうなっていたかわからない。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 2

    米挑戦表明の日本ハム上沢直之がやらかした「痛恨過ぎる悪手」…メジャースカウトが指摘

  3. 3

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  4. 4

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 5

    巨人「FA3人取り」の痛すぎる人的代償…小林誠司はプロテクト漏れ濃厚、秋広優人は当落線上か

  1. 6

    斎藤元彦氏がまさかの“出戻り”知事復帰…兵庫県職員は「さらなるモンスター化」に戦々恐々

  2. 7

    「結婚願望」語りは予防線?それとも…Snow Man目黒蓮ファンがざわつく「犬」と「1年後」

  3. 8

    石破首相「集合写真」欠席に続き会議でも非礼…スマホいじり、座ったまま他国首脳と挨拶…《相手もカチンとくるで》とSNS

  4. 9

    W杯本番で「背番号10」を着ける森保J戦士は誰?久保建英、堂安律、南野拓実らで競争激化必至

  5. 10

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動