前半奮闘も…米に圧倒され日本女子バスケの課題ハッキリ
リオ五輪女子バスケットボール準々決勝で日本が五輪5連覇中の世界女王・米国と激突(日本時間17日午前7時開始)。序盤から日本は本川紗奈生(24)、栗原三佳(27)が3ポイントシュートを決め、第1クオーターは23―30と大善戦。続く第2クオーターではポイントガードの吉田亜沙美(28)が、日本最高身長191センチの渡嘉敷来夢(25)に絶妙パスを通したり、自ら3ポイントシュートを決めるなど存在感を見せつけ、前半を46―56と“わずか10点差”で折り返した日本選手の奮闘が目立った。
もっとも、第3クオーターになるとスタミナ切れから日本はミスを連発し、吉田の渡嘉敷へのパスが乱れるなどプレー精度がガタ落ち。完全に米国が主導権を握った第4クオーターの日本の得点は5点のみ。終わってみれば64―110とダブルスコアの屈辱を何とか回避したことが、唯一の収穫となってしまった。
元日本代表センターで和歌山トライアンズ監督の石橋貴俊氏が言う。
「最後は点差こそ開きましたが、ベストメンバーで臨んできた米国を相手に大健闘だったと思います。20年東京五輪を見据え、さらに飛躍するために必要なのはスピードとシュートの精度、そしてスタミナを向上させることです。そのためには代表合宿を繰り返し、選手同士の息を合わせる練習を重ねることも大事になります。日本のウイークポイントの《高さ》をカバーするとしたら、帰化選手の代表入りも考えられるでしょう。代表の試合では、帰化選手を1人だけ投入することができる。高校や大学では、日本に帰化したセネガル生まれの選手が活躍している例もあります。こういうケースが、代表でも増えるかも知れません」
なりふり構わずに強化するなら――。帰化選手はアリではないか。