UAE戦の日本は何も考えないで攻撃していたのではないか
時にドリブル突破を仕掛けたり、短いパス交換でペナルティーエリアの近辺まで近づいたら、そこで初めてシュートを放つ。そしてクリアボールを拾い、丁寧にサイドチェンジを行い……。ひたすら同じことを繰り返しているだけ。そこには創意工夫というものが、まるで見られなかった。
UAEのDF陣は、特に試合終盤、日本の猛攻にさらされていたように見えるが、日本の単調な攻撃に対して「最後のシュートシーンだけ体を張ってしっかりブロックすればいい」としっかり学習し、その通りに実践して失点を1に抑えた。
たとえばサイドに展開すると見せかけてミドルシュートを放つとか、ドリブル突破を図るのならペナルティーエリア内に進入し、あわよくばPKゲットのチャンスを探るとか、どうしていろいろな攻撃パターンを頭に浮かべないのか?
試合をテレビ観戦しながら「もしかして彼らは何も考えないでプレーしているのではないか!?」とまで思ってしまった。
最後にゴールを決めた本田について――。
日刊ゲンダイ紙上で何度も指摘してきたが、彼のダメなところは「パスを出した後に動かない」ことである。特に疲労が蓄積した後半途中から顕著になる。動けない本田はピッチ上に必要ない。
なぜ本田をベンチに連れ戻さないのか? 不思議でしょうがない。
(日本サッカー協会顧問)