ダルと同じ道 日ハム大谷“独り舞台”で早まる日本離脱時期
負ければ王手をかけられた25日の第3戦。崖っぷちの日本ハムを救ったのは大谷翔平(22)だった。
引退する黒田から2本の二塁打を放つと、延長十回裏にはサヨナラ適時打の独り舞台。お立ち台での本人は、試合を決めた一打に関して「見た感じボールだったけど、抜けてくれてよかった」とコメント。「(初戦は)僕の不甲斐ないピッチングで負けたので、取られた分の倍は取り返したい」と続けると、本拠地のスタンドは大いに沸いた。
チーム内ではすでにお山の大将。4番の中田も大谷にはかなわないと白旗を揚げているうえ、対戦チームも大谷にはベタ降りだ。
25日の広島バッテリーは八回2死二塁で大谷敬遠、中田勝負を選択。延長十回2死二塁では大谷を2ストライクと追い込みながら、わざわざマウンド付近で攻め方を確認。内角膝元に外れるボール球、つまり腰を引かせる配球をしたにもかかわらず、それをあっさりはじき返された。敵も味方も改めて、大谷は飛び抜けた存在だと痛感したに違いない。
日本ハムに在籍したダルビッシュ(現レンジャーズ)はかつて、「フェアな勝負ができなくなった」と言って、海を渡った。アスリートにとって、戦う前から結果が分かっている勝負ほどつまらないものはない。