帝京大V8の偉業も…日本ラグビー“大学全盛”に大きな課題
大学ラグビー選手権決勝は9日、秩父宮ラグビー場で行われ、帝京大(関東対抗戦1位)が東海大(関東リーグ戦1位)に逆転勝ち。日本選手権で新日鉄釜石(78~84年度)と神戸製鋼(88~94年度)が記録した7連覇を抜いて日本ラグビー史上初の8連覇を達成した。帝京大は21日の日本選手権準決勝(大阪・花園)でトップリーグ王者と対戦する。
前日まで重圧を感じていたという帝京大・岩出雅之監督(58)は「ラグビーの中で8連覇はとても重い数字だと思う」とホッとした表情で話した。
多くのOBをトップリーグ、日本代表に輩出する帝京大の偉業達成にラグビー界からは賛辞が相次いだが、このままでは先行きは暗い。
15年W杯、昨年の五輪で男子代表が結果を残して注目度は増しているとはいえ、日本のラグビーは依然として大学全盛だ。
それは観客動員数の差からも明らかで、ジェイミー・ジョゼフ・ヘッドコーチの初陣となった昨年11月のアルゼンチン代表戦(秩父宮ラグビー場)は1万8235人。これに対し、同12月の早明戦は日本代表戦を上回る2万1916人で今季の同ラグビー場での最多観客動員数を記録した。