東京五輪まで3年あるのに 卓球“みうみま”ペア解消の波紋

公開日: 更新日:

「(現段階では)日本の女子選手を見ると石川、平野、伊藤が世界ランクベスト10に近い。今回の選考は東京大会を考えてのもの。(五輪で金メダルを取るためには)ダブルスが非常に重要なので。石川と組ませて左右(左利きと右利き)ペアにすることで、東京五輪中国に勝てるペアにしようと考えました」

■平野の下の世代にも有望株

 監督が言う「ベスト10」とは、五輪で金メダルを狙える「射程圏内」を表す。

 現在の世界ランクトップ3は中国選手が占め、東京五輪まで順当にいけば中国代表はこの3人。つまり、「世界ランキング10位以内に入っていなければ、3年後も中国チームには勝ち目がない」ということだ。

 代表が発表されたこの日、平野は全日本選手権のシングルスで最年少優勝。2戦目で敗退した伊藤に大きく差をつけたという印象も否めない。が、東京五輪の代表決定まではあと3年もある。ある卓球関係者が言う。

「『東京』を口にするのは時期尚早です。代表の内定は約半年前で、リオのときは伊藤が急成長して予想外に選ばれた例もある。ライバルの少ない競技ならまだしも、今の日本卓球界は平野や伊藤の同世代や下の世代に有望株がひしめき合う状態。馬場監督も、ダブルスの重要性を分かっている。残り3年でいろんなペアを組ませて可能性を探りたいはずです。石川と平野もその選択肢のひとつでしょう。代表監督の言動に選手たちはナーバスです。『東京はこの3人で決まり』と言わんばかりの発言は、東京五輪を目指す選手に誤解を生む」

 口は災いのもとだ。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 2

    米挑戦表明の日本ハム上沢直之がやらかした「痛恨過ぎる悪手」…メジャースカウトが指摘

  3. 3

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  4. 4

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 5

    巨人「FA3人取り」の痛すぎる人的代償…小林誠司はプロテクト漏れ濃厚、秋広優人は当落線上か

  1. 6

    斎藤元彦氏がまさかの“出戻り”知事復帰…兵庫県職員は「さらなるモンスター化」に戦々恐々

  2. 7

    「結婚願望」語りは予防線?それとも…Snow Man目黒蓮ファンがざわつく「犬」と「1年後」

  3. 8

    石破首相「集合写真」欠席に続き会議でも非礼…スマホいじり、座ったまま他国首脳と挨拶…《相手もカチンとくるで》とSNS

  4. 9

    W杯本番で「背番号10」を着ける森保J戦士は誰?久保建英、堂安律、南野拓実らで競争激化必至

  5. 10

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動