30歳で昇進 “遅咲きの横綱”稀勢の里は短命か長期政権か
稀勢の里(30)といえば、大のアメフト好き。2013年にはライスボウルのテレビ解説のゲストとして呼ばれたこともある。6日のスーパーボウルもテレビ観戦。中でも大逆転劇を演じたペイトリオッツのQB、39歳のブレイディに刺激を受け、「科学が進化している。体が強くて経験があれば何でもできる」と話していた。
では、稀勢の里は何歳まで土俵を務められるのか。年6場所制となった1958年以降、30歳を過ぎて横綱に昇進したのは稀勢の里の先代師匠である隆の里、琴桜、三重ノ海、旭富士(現伊勢ケ浜親方)の4人。この中で最も在位が長かった隆の里でも15場所だ。琴桜、三重ノ海は8場所、旭富士は9場所と、2年持たずに引退。
■ご飯は茶碗1杯
それだけではない。大鵬、柏戸、最近でも貴乃花(現理事)が引退したのはいずれも30歳だった。7月には北の湖が土俵を下りた年齢と同じ31歳になる稀勢の里。あるベテラン相撲記者は「短命に終わる心配はないでしょう」と、こう続ける。
「少なくとも35歳くらいまでは元気に相撲を取れるのではないか。以前は焼き肉を何十人前、米1升、日本酒の一升瓶をラッパ飲みと暴飲暴食が多かったが、ここ1、2年は摂生に努めている。江戸川区の小学校で行われた優勝報告会では『ご飯は茶碗1杯』と話していたが、事実でしょう。酒もほとんど飲まなくなった。その効果か、肌の張り、ツヤは20代の頃より良くなっている。生まれつき体が頑健なのと、無理な体勢から投げを打つといった相撲を取ってこなかったこともあり、体のどこにも慢性的な痛みを抱えていないのも強みです」