4強体制長くない? 稀勢の里「一人横綱時代」の可能性は
そして誰もいなくなった――なんてことになるかもしれない。
19年ぶりとなる和製横綱・稀勢の里(30)の誕生で、盛り上がりを見せている大相撲。モンゴル3人を含めれば、これも00年以来となる4横綱時代の幕開けとなった。
だが、この状態が何場所続くか。かつて若貴兄弟、武蔵丸と共に4横綱を経験した曙はかねて、「4強時代が長く続くとも思えない。1強3弱か2強2弱か……。その弱に入ったら、引退が見えてくる」と話している。過去に4横綱時代は何度もあったが、年6場所になった58年以降の最長は11場所。大鵬、柏戸、佐田の山、栃ノ海がしのぎを削った60年代中盤だ。曙の時は若乃花が00年に引退し、たったの5場所しか続かなかった。
そもそも、4横綱時代に全員が皆勤出場したことは数えるほどしかない。休場が増えれば他の横綱と比較され、「アイツは不要」というファンの声も大きくなる。
そのデンで言えば、真っ先に脱落濃厚なのが日馬富士(32)だ。137キロの軽量級ということもあり、すでに満身創痍。1月場所でも右太ももを痛め、7日目から途中休場した。