台湾戦零封で評価再上昇 侍J菅野に“黒田級”の条件提示も
「今回の日本代表の中で米スカウトが最も注目しているのがスガノです」
アジア地区を担当するア・リーグ球団の編成担当がこう言っている。
1日の台湾選抜との壮行試合。先発した菅野智之(27)が危なげない投球を見せた。
前日に日本投手陣が17安打を浴びた強力打線を相手に、4回を投げて4安打無失点。本大会1次ラウンドの球数制限65球を意識し、スライダーとワンシームを中心に打たせて取る投球に徹し、4回を58球でまとめた。直球の最速は151キロ。滑るWBC球も苦にせず、「(球数は)まずまずですね。欲を言えばもう少し少なくできた。やり残したこと? そういう段階ではない。今いるメンバーで必ず世界一になります」と力強く宣言した。
冒頭の米球団編成担当が言う。
「日本の12球団で最も安定感のある投手として、米国のスカウトの間でも当然、スガノの名前は浸透している。昨年の彼のQS率(6イニング以上を自責点3以内に抑えた割合)は84.6%。広島のジョンソンの92.3%には及ばなかったが、12球団の日本人投手の中ではダントツだった。一昨年も80%で、これはメジャーでの高い評価につながる。WBCでの結果、内容によっては米球界での注目はさらに増すはずです」