WBCで急成長の小林は巨人“捕手問題”に終止符を打てるか
「巨人にドラ1で入って、やっと芽が出始めたのではないか。緊迫するWBCは1球たりとも気が抜けないため、他の試合とは比べものにならないくらい成長する。一番大きいのは自信。もともと、肩はズバぬけて強い。巨人でも正捕手としてどっしり座ってくれればWBC効果です」
巨人OBの評論家・高橋善正氏がこう目を細めるのが、日本代表の小久保監督が「ラッキーボーイ」と呼ぶ正捕手の小林誠司(27)だ。
昨季はセ・リーグ最下位の打率.204ながら、この試合の前まで全5試合で14打数7安打、チームトップの打率5割。期待されていない打撃でも結果を出してきた。当初は3番手捕手扱い。それが「最初は投手によって併用と思っていたが、強化試合を見て肩の強さもあって小林中心でいこうと思った」と指揮官を心変わりさせたのは、やはり自慢の「肩」だった。
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巨人にとってもうれしい誤算だ。ここ数年、捕手・阿部の後継者問題に悩まされてきた。小林は昨季143試合中、129試合で先発マスクをかぶったものの、高橋監督ら首脳陣は正捕手として認めていない。