キム・ハヌルと大違い 日本人選手の飛距離コンプレックス

公開日: 更新日:

 昨年はパー5で2イーグル、5バーディー、1ボギーの8アンダー。ところが今年は6バーディー、1ボギーの5アンダーだった。パー4では昨年1つもなかったダブルボギーを2回もたたいている。

 最終日も右ドッグレッグホールの2番パー4でダブルボギー。ティーショットは一番飛んだが、グリーンを狙うには左サイドの木が邪魔になり、低い球で花道から転がし上げる作戦をとったものの、グリーンをオーバーしてバンカーへ。3打目の脱出も4打目も寄らなかった。

 評論家の菅野徳雄氏が「キムはトンプソンにオーバードライブされても自分の距離でゴルフをしていた」とこう解説する。

「ゴルフはいかに自分の飛距離を維持するかが大事なのに、日本人選手は昔から飛ばすことにこだわっている。だから、飛ばし屋のトンプソンと同組になると、しゃかりきになってクラブを振り回してスイングのバランスを崩してしまう。普段より飛ぶというのは、思惑以上にパンチが入ったり、ヘッドスピードが出ているわけで、自分のゴルフと違うことをしている。小針春芳も戸田藤一郎もボールが飛びだすというのは怖いと言った。それは飛ばした感触が手に残ってグリーン上でスムーズにパットができない悪影響が出てくるからだ。その点、キムは終始自分のテンポを保って、飛ばなくてもいいという勇気を持ってトンプソンと戦っていた。もちろんキムも飛ばそうと思えば飛距離は出るのだろうが、スイングのバランスは最後まで崩れていなかった」

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  2. 2

    “氷河期世代”安住紳一郎アナはなぜ炎上を阻止できず? Nキャス「氷河期特集」識者の笑顔に非難の声も

  3. 3

    不謹慎だが…4番の金本知憲さんの本塁打を素直に喜べなかった。気持ちが切れてしまうのだ

  4. 4

    バント失敗で即二軍落ちしたとき岡田二軍監督に救われた。全て「本音」なところが尊敬できた

  5. 5

    大阪万博の「跡地利用」基本計画は“横文字てんこ盛り”で意味不明…それより赤字対策が先ちゃうか?

  1. 6

    大谷翔平が看破した佐々木朗希の課題…「思うように投げられないかもしれない」

  2. 7

    大谷「二刀流」あと1年での“強制終了”に現実味…圧巻パフォーマンスの代償、2年連続5度目の手術

  3. 8

    国民民主党は“用済み”寸前…石破首相が高校授業料無償化めぐる維新の要求に「満額回答」で大ピンチ

  4. 9

    野村監督に「不平不満を持っているようにしか見えない」と問い詰められて…

  5. 10

    「今岡、お前か?」 マル秘の “ノムラの考え” が流出すると犯人だと疑われたが…