全仏4回戦もクレー巧者と…錦織圭が抱える腰痛の深刻度
前日は劣勢になってラケットをぶち壊し、腰を治療中に雨が激しくなって中断。日本時間4日に再開された全仏オープンテニス男子シングルス3回戦は、錦織圭(27)が鄭現(21=韓国)をフルセットの末、下した。
気持ちを切り替えられたうえに、「(腰の)痛みもあったのでラッキーだった」とは試合後の本人。前日の中断は結果として「恵みの雨」だった。
全仏はこれで3年連続の16強入りだが、抱える腰痛はかなり深刻かもしれない。
右手首や右肩を痛めたことが腰に影響しているのかどうか、この日の終盤のショットは明らかに全力ではなかった。相手の鄭現は若手成長株とはいえ、経験が浅い。錦織はうまさで勝るだけに無理をせず、ラリーに持ち込んでの辛勝といった感じだった。
試合後の会見が始まるまでいつも以上に時間がかかったのも、腰の治療に充てていたからだろうともっぱらだ。
4回戦の相手は世界ランク37位のフェルナンド・ベルダスコ(33=スペイン)。今大会の1回戦では、あのジョコビッチを破ってイタリア国際を制したズベレフ(20=ドイツ)を下して波に乗るクレー巧者だ。体調が万全でなければ苦労する相手である。