復帰戦勝利も消えぬ不安 錦織の故障「南米の赤土」原因か
まだ本来の姿ではない。3月のマイアミ・オープン(OP)で右手首を痛めた錦織圭(27=世界ランキング8位)が、約1カ月半ぶりにコートに戻ってきた。同40位のシュワルツマン(24=アルゼンチン)を相手に第1セットを落とすも、2-1で退けた。
今大会は4大大会に次ぐ格付けのマスターズ1000。錦織が欲しいタイトルのひとつだが、手首の状態は万全でない。第1セットはフォアのミスを連発、ベンチで何度も手首を気にしていた。28日開幕の全仏OP(クレー)を前に無理はできず、少しでも痛みが出れば途中棄権もあるとみられている。
今回の故障は全仏での上位狙いがあだになったとの指摘がある。錦織は2月のデビス杯を欠場、4連覇しているメンフィスOPとメキシコOPには行かず、得意のクレーで行われるアルゼンチンOP(準優勝)とリオOP(初戦負け)に出場した。
■「南米2大会の影響は否定できない」
昨年までと日程を変えたのは、クレーの全仏を見据えて2月に赤土を2大会経験しておきたかったからだ。3月は米国開催のマスタ―ズ2大会(ハード)に出て、4月下旬からのクレー3大会で調子を上げ、ベスト8が最高成績の全仏に向かうシナリオだった。