完全復活のはずが…今季ダル「奪三振」なぜ激減したのか
かつての奪三振王が見る影もない。レンジャーズ・ダルビッシュ有(30)が精彩を欠いている。
18日(日本時間19日)のマリナーズ戦は5回5失点で5敗目(6勝)。防御率は3.35とまずまずながら、ここまで15試合(計94回)に投げ、奪三振数は99。ア・リーグ3位の奪三振数だが、トップのレッドソックス・セール(136個)、2位のレイズ・アーチャー(122個)の2人に大きく引き離されている。2013年に最多奪三振(277個)のタイトルを獲得した剛腕も、今季のスコアブックには「K(三振)」が少ないのだ。
15年3月に受けた右肘手術から完全復活を果たしたといわれるが、奪三振数の激減は依然として患部に不安があるからか。
「むしろ、右肘の状態が万全なことが逆効果になっているのではないか。今季のダルはオフに肉体改造したこともあり、ストレートへのこだわりが強く、追い込んでからでも直球を投げるケースが目立ちます。パワーピッチャーを意識しているのか、相手打者との3巡目の対戦に入っても配球パターンを変えません。今季のダルが突然崩れるのは、ストレートに頼った単調な投球だからです」(JスポーツのMLB中継で解説を務める評論家の三井浩二氏)