大谷視察で米スカウト大挙も…入札制度改正で紛糾は必至
前出の球団幹部が言う。
「そもそもMLBは、移籍金に等しい入札金をとられるポスティング制度自体を撤廃し、すべてFAで選手を獲得したい。上限の減額を要求してくることは想定されたが、実際にMLBから提示された入札上限額のプランは、現行の半分以下程度とみられています。一部の球団からは上限額の維持を求めるなど、反対意見が出ているそうです」
例えば上限額が半分ならば1000万ドル(約11億円)。選手をメジャーに送り出す球団にとって11億円の損失は痛い。
「青天井だった入札金の上限が2000万ドルに制限された13年でさえ、合意まで揉めに揉めた。田中将大(28=現ヤンキース)のメジャー挑戦が控えていた楽天は入札金が安いと反対したことなどもあり、結果的に施行は12月までずれ込んだ。今回、上限額がさらに低くなるなら、ポスティングでのメジャー挑戦を視野に入れる選手を抱える球団はますますメリットが少なくなりますからね」(球界OB)
この日、大谷はロッテ戦で3番指名打者でスタメン出場し、右翼に特大の5号ソロ。“御前試合”を控えて準備は万全のようだが、メジャー移籍の前には大きな壁が立ちはだかる。