庶民軽視で閑古鳥 フジサンケイはギャラリー動員今季最悪
今年で45回目を迎えた本大会は、9回大会(1981年)から32回大会(2004年)までの会場だった川奈ホテルゴルフコース富士コースのほうがゴルフファンにはなじみ深い。男子ツアー前半の高額賞金大会であり、ゴールデンウイークに行われてギャラリーも多く華やかだった。
ところが芝目のきつい川奈のコーライグリーンを嫌うトップ選手が相次いで欠場するようになった。困った主催者が33回大会(05年)から、フジサンケイレディス会場だったベントグリーンの富士桜CCに移し、時期もそっくり替えて試合を行うようになったのだ。
■安倍首相お気に入りのコース
「プロ転向したばかりの石川遼が09、10年と連覇した時は18番グリーンを囲む傾斜地には多くのギャラリーがいたものですが、ここ数年はチラホラです。人気選手がいないからギャラリーが少ないといえるのですが、それは他の大会も同じ。会場が都心から遠い、アクセスが不便という理由も大きいでしょう。そもそも富士桜CCは近くの別荘族を相手にしたゴルフ場であり、一般にはなじみが薄い。また、ギャラリーが来ない場所で大会が行われるというのは、本来興行として成り立たない。つまり大会スポンサーに依存しており、チケット販売で試合が成り立っていないのがよくわかる。だからギャラリーを呼ぶ努力も考えていないのでしょう」(前出の宮崎氏)
富士桜CCは安倍晋三首相が頻繁にプレーするコースとしても知られている。庶民ギャラリー軽視が、入場者数に表れているのかもしれない。