海外では力不足の池田が楽々V 日本大会の“ぬるま湯”体質
【ライザップKBCオーガスタ】
優勝争いは首位タイ発進の池田勇太(31)と上井邦裕(34)の2人に絞られ、ともに4つスコアを伸ばして13番を終わって通算17アンダーで並走していた。
ところが実測315ヤードとワンオン可能な14番パー4で上井がグリーン手前のラフからのアプローチに失敗して3パットボギー。1打差のまま18番を迎えると、また上井がティーショットを右に曲げてラフにつかまり極端な左足上がりのライ。
「そこでもう勝っちゃったと思っちゃったね」(池田)と敵失からもう笑いが止まらず、表情が緩みっぱなしだった。
ノンプレッシャーから上がりホールでようやく池田がバーディーを決めて本大会2年ぶり3度目の優勝を果たした。とはいえ、2人がサンデーバックナインで奪ったバーディー数はたった3つだけだ。
評論家の宮崎紘一氏がこう言う。
「プロの勝負は最後までどうなるかわからない、ハラハラ、ドキドキがあるから面白い。ところが日本男子ツアーに限って、緊張感が全然ない。ゴルフファンなら池田が今季海外へ積極的に出て行ってメジャー4試合は全部予選落ち、さしたる結果を残せなかったのをよく知っている。それで日本に帰ってくればヘラヘラ笑いながら勝ててしまうレベルの低さにも気付いている。米ツアーではいつも打ちのめされて苦虫を噛みつぶしたような顔をしていたが、それと好対照だったのも日本ツアーの現状をよく物語っています」