来春センバツから実施決定 タイブレーク導入の致命的欠陥

公開日: 更新日:

 日刊ゲンダイの人気コラム「鬼の秘伝書」でお馴染みの元横浜高校野球部部長の小倉清一郎氏は、「タイブレーク本来の目的は、日程を消化することであって、投手を守る制度ではない。極論すれば、延長十五回で勝った翌日に再び十五回に突入する可能性もある。タイブレーク方式でもエースが連投して無理をする可能性は残るのだ。本当に投手のことを考えるなら、15回を投げた翌日の試合は登板できないなどのルールもあわせて必要。WBCでは球数制限が設けられている」と、指摘している。

 実際、タイブレーク制は「点が入りやすく」はなるが、「点が入る」ものではない。延長十五回制が廃止されるため、投手が抑えれば延々に試合は続くのだ。選手の体調管理を問題にするなら、そもそも球児の負担の多くは、「甲子園出場」「全国制覇」を大義名分にした、指導者の勝利至上主義による酷使が元凶だ。選手を、自らの評価を高め、地位を守るための道具としか考えない監督の意識を変え、駆逐する方がよほど意義がある。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 2

    米挑戦表明の日本ハム上沢直之がやらかした「痛恨過ぎる悪手」…メジャースカウトが指摘

  3. 3

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  4. 4

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 5

    巨人「FA3人取り」の痛すぎる人的代償…小林誠司はプロテクト漏れ濃厚、秋広優人は当落線上か

  1. 6

    斎藤元彦氏がまさかの“出戻り”知事復帰…兵庫県職員は「さらなるモンスター化」に戦々恐々

  2. 7

    「結婚願望」語りは予防線?それとも…Snow Man目黒蓮ファンがざわつく「犬」と「1年後」

  3. 8

    石破首相「集合写真」欠席に続き会議でも非礼…スマホいじり、座ったまま他国首脳と挨拶…《相手もカチンとくるで》とSNS

  4. 9

    W杯本番で「背番号10」を着ける森保J戦士は誰?久保建英、堂安律、南野拓実らで競争激化必至

  5. 10

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動