V争いトップ走るも…豪栄道「横綱昇進」に足りないモノ
薄氷のトップだ。
優勝戦線がいよいよ混沌としてきた9月場所。10勝2敗で独走していたカド番大関の豪栄道(31)は22日に貴景勝に敗れ、3敗目を喫した。
それでも次点は4敗の横綱日馬富士と平幕の朝乃山なので、低レベルな争いとはいえトップはトップだ。
仮に今場所優勝すれば、11月は綱とり場所だが、ある親方は「それはさすがに……」と、苦笑いでこう話す。
「豪栄道は『相撲がうまい』とか『誰にも負けない技がある』という力士ではない。強いて言えば土俵際の首投げが得意だが、これはイチかバチかの自爆技。むしろ悪癖だ。昨年の9月場所でカド番優勝したといっても、当時は白鵬が休場していた。今場所も3横綱2大関が休場しながら、焦りから終盤で平幕に2連敗とバタついている。横綱に上がるには足りないものだらけ。今の地位を守るのが精いっぱいですよ」
そんな豪栄道の心境を如実に表していたのが、22日の相撲だ。立ち合いで貴景勝の圧力に腰が引けたのか、下がる相撲に終始。幕内最年少の21歳の周囲を回りながら何度もはたき、最後は足を滑らせたところで逆に相手のはたきを食った。