巨人も阪神も…早実清宮におもねるプロ球団の“大人の事情”
■嫌われたくない
だが、交渉権もないうちからポスティングを容認するかのような発言までして清宮におもねっているのはなぜか。
「どの球団も清宮サイドから、おたくにだけは行きたくないと言われたくない。要するに嫌われたくないのですよ」と前出の編成担当者がこう続ける。
「清宮が今後、逆指名してくることはおそらくない。意中の球団があるとしても、それが公になれば自身のイメージダウンにつながる。ただ、今後の面談なり、交渉過程において、指名しないでもらいたいと言われる球団が出てくる可能性はあります。どの球団も、それが怖いのです。担当スカウトやフロントの責任問題に発展するどころか、球団にとっても大きなダメージになりますからね」
やむを得ない事情があってへりくだっているというのだが、前出の吉川潮氏はこう言った。
「清宮はプロ志望表明の会見で、『自分を本当に厳しく指導していただいて、成長させていただける球団に行きたい』と言った。球団側も清宮サイドにペコペコしないで、毅然たる態度で接すればいいじゃないですか。今のプロ野球界は、まるで清宮を1位指名しなければいけないような、変な雰囲気になっている。でも、清宮はプロの実績はゼロ。海のものとも山のものともつかぬ上、一塁しか守れない使い勝手の悪い選手です。引退後は薬物に溺れたが、清原がプロ入りする時の方がはるかにやるだろうという予感があった。私はヤクルトファンだが、わざわざ面談に出向いてまで清宮を取って欲しくないですね」
これが、まっとうなファンの受け止め方だ。