若手躍進で11月場所は余裕なし 4横綱に迫る世代交代の波
11月場所は横綱鶴竜(32)の正念場――なのは間違いないが、白鵬(32)、稀勢の里(31)、日馬富士(33)の3人にとっても、今後を左右する分水嶺となりそうだ。
99年ぶりに3横綱2大関が休場するという異常事態の中で行われた9月場所。賜杯を手にしたのは横綱の意地を見せた日馬富士だったものの、無視できないのが若手力士らの躍進だ。
中でもスポットライトを浴びたのが、三賞を獲得した3人。殊勲賞の貴景勝(21)は1横綱1大関を破り、9勝6敗。小柄だが、押し相撲のセンスは上位陣にも引けをとらない。敢闘賞の阿武咲(21)は、以前から「アイツはものになる」と言われていた注目株。1横綱1大関に2日連続で土をつけ、10勝5敗。来場所は三役が濃厚だ。同じく敢闘賞の朝乃山(23)は、新入幕ながら終盤に優勝争いに加わる大番狂わせを演じた。
負け越したとはいえ、北勝富士(25)も金星を獲得し、大翔丸(26)も2ケタ勝利。上位陣が軒並み休場する中、9月場所が盛り上がったのは彼ら若手の健闘もあってこそだ。
■露骨な“かわいがり”には非難も