あわや90年ぶりアマ優勝 19歳の新星・金谷拓実の伸びしろ
【日本オープン】
第1回大会(赤星六郎=1927年)から実に90年ぶりに、「ゴルファー日本一」の称号をアマチュアにさらわれるところだった。
大会2日目から首位の座をキープし、2位に5打差をつけて単独首位から発進した池田勇太(31)だ。この日は最終組で回った東北福祉大1年生の金谷拓実(19)の勢いに圧倒されて、1打差で辛うじて逃げ切りという情けない勝利だった。
池田は3番でOBを打ってダブルボギーとするなど、前半はスコアを1つ落として通算9アンダーでターン。一方の金谷は3バーディー(ノーボギー)を奪って通算8アンダーとして1打差に迫った。インに入って、池田がワンオンに成功した11番パー4でバーディーを決め、パーセーブの金谷との差は2打。続く12番パー3は金谷が3パットボギーをたたき3打差になった。残りホールを考えればプロが断然有利な展開だ。
ところが池田は15番のティーショットを右に曲げて、この日2度目のOBを打つと、金谷はここでバーディーを決めてまた1打差に接近した。16番は2人ともボギーと最終18番までプロ、アマの2人が1打差のまま競り合ったのだ。最終日のスコアは池田72、金谷68とアマチュアのほうが上回っていた。