Vキムに1打及ばず 池田勇太に「数字以上の実力差」と苦言
評論家の宮崎紘一氏がこう指摘する。
「勝ったキムと2位池田との差はたった1打ですが、数字以上に実力差は開いている。キムは188センチ、105キロと体格に恵まれた飛ばし屋ですが、飛ばすだけでなく風に影響されにくいスリークオーターのパンチショットでコースを賢く攻めていた。風の読みなどコンディションが悪くなったときの技の引き出しが多く、適応力に優れていた。おそらくキムの最終目標は日本ツアーを足掛かりに米ツアーで戦うことだと思う。だからアジアなど世界各地で経験を積んで、悪条件のなかでもゴルフをしてきた。するとプレーも謙虚になり、ミスに慌てない忍耐力が身に付く。いっぽう池田はクラブを振り回して、ミスするとふてくされるなど態度にすぐ出る。風の中ではごまかしがきかない。風が吹けばスコアが悪く、天気が良ければスコアが良い、では世界で通用しない。池田は日本ならそこそこやっていけるけど、海外でダメなのが3日目の成績でよくわかる」
日本ツアーはかねてぬるま湯だと指摘されている。ラフは短く、ピン位置もやさしい。少しでも設定を難しくすると選手からクレームが出るという。全盛時代の尾崎将司ですら「風が強いから全英オープンには出ない」と悪コンディションを避けていた。
そんな体質の日本ツアーにどっぷりつかっていては悪条件に耐えるゴルフは当然身に付かない。
忍耐強く我慢のゴルフができるキムに、日本選手は見習うべきところが多いはずだ。