無抵抗は同情を買うためか 貴乃花親方“沈黙”に透ける限界
貴乃花親方は終始一貫して寡黙だった。昨年12月20日の理事会でも、ほぼ無抵抗。何を聞かれても「いいえ」「特には」「別に」を連発。暴力再発防止策について何か案はないかと名指しされたときですら「特にありません」と答え、出席した理事らの口をあんぐりさせた。
■反論は文書のみ
貴乃花一門の親方も同様だ。さる4日の評議員会では一門で評議員の大嶽親方(元十両大竜)でさえ、「いたしかたありません」と、理事解任の処分に賛成の挙手を行ったという。
貴乃花親方も貴乃花一派の評議員も、「理事解任」の処分をあっさり受け入れた。それでいて12月20日の理事会では自分は巡業部長としての務めを果たしている、だから批判されるいわれはないなどと記した文書を配布した。自分は悪くないと本気で考えているのなら、文書だけでなく改めて言葉で主張すればよい。なのに、それすらしなかった。
貴乃花一門に所属する評議員の大嶽親方にしても、一門のボスが潔白だと思っているなら、評議員会で徹底抗戦してしかるべき。同じく評議員である二子山親方(元大関雅山)も貴乃花一派。当日の評議員会に出席したのは5人。2対2で議長決裁に持ち込めたのに、それをしようとはしなかった。