琴奨菊は大関陥落 栃ノ心によぎる“初場所V力士”の凋落
今年最初の本場所を優勝で飾った栃ノ心(30)。しかし、初場所優勝というと、どうもあの力士が思い浮かぶ。2016年に初めて賜杯を抱いた元大関の琴奨菊(34)だ。
琴奨菊は16年1月場所で初優勝。2場所連続優勝と横綱昇進が期待された続く3月場所では8勝7敗といつもの「ダメ大関」に戻ってしまった。昨年、大関から陥落すると、現在は平幕まで転落した。
栃ノ心はそんな琴奨菊と同じ轍を踏むことにならないか。
「まず、相撲が違いますよ」と、某親方がこう続ける。
「琴奨菊は投げもあるが、基本はがぶり一辺倒。当時から両ヒザはボロボロで、がぶりの威力も全盛期ほどではなかった。いわば、下り坂にあった力士です。栃ノ心も13年に右ヒザを手術したが、現在は全快。むしろ今の方が調子はいいでしょう。右四つになれば、相手が誰であろうと盤石な相撲が取れる。ケガをした影響からか、力強さに加えて良い意味で慎重な相撲を取るようになった。遅咲きの力士として、今後は期待が持てる」
別の親方は「性格面でも違う」と、話を引き取る。