欲しいのは皇帝の座 羽生結弦が見据えるプルシェンコ超え
「五輪の各大会で演技の印象が異なり、それぞれに魅力がある。これはフィギュア独特のもので、自分のモチベーションになる」
皇帝を目標としながらも、羽生は依然として欧米中心のフィギュア界の現状に疑問を抱いてもいた。平昌のフリーの曲に映画「陰陽師」の「SEIMEI」を使用したのも「(欧州発祥のフィギュアで)自分の国の音楽だったり独特な文化を持つ曲であったり、そういったものが増えていくきっかけになれば」という狙いからだ。
平昌後は痛めた右足首の治療を優先するため、次の北京五輪出場は明言していない。それでも、4回転アクセルの成功とともに、プルシェンコに並ぶ4大会連続出場もモチベーションのひとつであることは確か。
フィギュア界の「王子」に位置付けられる羽生が「皇帝」の座を虎視眈々と狙っている。