快挙に米国熱狂も…エ軍大谷に“二刀流の反動”危惧する声

公開日: 更新日:

 もともと肘と膝に不安を抱えているところにもってきて、ボールも含めた環境の違いはさらなる負荷につながる。不安は右足首の後遺症に限らないのだ。

 大谷は日本ハム時代の5年間で、年間を通じて先発ローテーションを守った経験がない。最も多く投げたのは2015年の160回3分の2だ。エンゼルスには先発6人制を採用して大谷の負担を軽減する構想があるとはいえ、日本で1週間に1回のローテも守れなかった投手がさらに条件の過酷なメジャーで果たしてフル回転できるのかどうか。

 おまけに大谷は二刀流だ。投手としての調整だけでもやることはてんこ盛りなのに、さらに野手としての調整まで強いられるのだ。

 メジャーで開幕戦に野手として先発出場した選手が、10試合以内に先発登板したのは1919年、かのベーブ・ルース以来になる。

 米メディアが初打席初安打、初先発初勝利の二刀流デビューを果たした大谷を大々的に特集。スポーツ専門誌の「ESPN」や「スポーティング・ニューズ」はもちろん、全国紙「USAトゥデー」(いずれも電子版)までもが「大谷の投手デビューは6回6奪三振でエンゼルスに勝利をもたらした」などと報じたのはある意味、当然かもしれない。

 大谷が挑むのは米国でもそれくらい価値のあることだけに、かかる負担も大きい。

 米国で二刀流が注目されればされるほど、大谷の体が心配になってくる――。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  2. 2

    “氷河期世代”安住紳一郎アナはなぜ炎上を阻止できず? Nキャス「氷河期特集」識者の笑顔に非難の声も

  3. 3

    不謹慎だが…4番の金本知憲さんの本塁打を素直に喜べなかった。気持ちが切れてしまうのだ

  4. 4

    バント失敗で即二軍落ちしたとき岡田二軍監督に救われた。全て「本音」なところが尊敬できた

  5. 5

    大阪万博の「跡地利用」基本計画は“横文字てんこ盛り”で意味不明…それより赤字対策が先ちゃうか?

  1. 6

    大谷翔平が看破した佐々木朗希の課題…「思うように投げられないかもしれない」

  2. 7

    大谷「二刀流」あと1年での“強制終了”に現実味…圧巻パフォーマンスの代償、2年連続5度目の手術

  3. 8

    国民民主党は“用済み”寸前…石破首相が高校授業料無償化めぐる維新の要求に「満額回答」で大ピンチ

  4. 9

    野村監督に「不平不満を持っているようにしか見えない」と問い詰められて…

  5. 10

    「今岡、お前か?」 マル秘の “ノムラの考え” が流出すると犯人だと疑われたが…