快挙に米国熱狂も…エ軍大谷に“二刀流の反動”危惧する声
もともと肘と膝に不安を抱えているところにもってきて、ボールも含めた環境の違いはさらなる負荷につながる。不安は右足首の後遺症に限らないのだ。
大谷は日本ハム時代の5年間で、年間を通じて先発ローテーションを守った経験がない。最も多く投げたのは2015年の160回3分の2だ。エンゼルスには先発6人制を採用して大谷の負担を軽減する構想があるとはいえ、日本で1週間に1回のローテも守れなかった投手がさらに条件の過酷なメジャーで果たしてフル回転できるのかどうか。
おまけに大谷は二刀流だ。投手としての調整だけでもやることはてんこ盛りなのに、さらに野手としての調整まで強いられるのだ。
メジャーで開幕戦に野手として先発出場した選手が、10試合以内に先発登板したのは1919年、かのベーブ・ルース以来になる。
米メディアが初打席初安打、初先発初勝利の二刀流デビューを果たした大谷を大々的に特集。スポーツ専門誌の「ESPN」や「スポーティング・ニューズ」はもちろん、全国紙「USAトゥデー」(いずれも電子版)までもが「大谷の投手デビューは6回6奪三振でエンゼルスに勝利をもたらした」などと報じたのはある意味、当然かもしれない。
大谷が挑むのは米国でもそれくらい価値のあることだけに、かかる負担も大きい。
米国で二刀流が注目されればされるほど、大谷の体が心配になってくる――。