火だるまになったドラ1候補 東洋大・上茶谷が“買い”の理由
ドラフト1位候補の右腕・東洋大の上茶谷大河(京都学園高)が15日の立正大戦で五回途中6安打7失点。火だるまになってKOされたから、ネット裏の同僚はため息をついていた。
上茶谷はストレートの球速が150キロを超す本格派。スピンの利いた速球とスライダー、チェンジアップを武器に4日の駒大戦ではリーグ新記録となる20奪三振をマークした東洋大のエースだ。同僚の甲斐野、梅津と並んでドラフト上位で消えるのは確実視されていた。
ウチの球団のエラいさんなんて、普段は仏頂面のくせに、話題が上茶谷になると、「データも秀逸だね」なんてニコニコしていた。それが、ボカスカ打たれたと報告を受けた途端、苦虫を噛み潰したような表情に変わったっていうからね。
ウチのドラフト戦略もひょっとしたら大きく変わるかもしれないなんて思ってたら、部長が水を向けてきたよ。「上茶谷のKOをどう見る?」ってね。
「ドラ1候補にしちゃ打たれ過ぎですよね。スピードは140キロちょっとだったし、コントロールも悪かった。3年までほとんど投げていなかったせいか、エース格になってフル回転した反動でしょう。スタミナに問題あるんじゃないスか?」