次々消える「日大広告」…稚拙な危機管理で狂った広報戦略
来年迎える日大130周年へ向けた「広告戦略」だが、「その効果も今回の対応で吹っ飛びました」というのは、ビジネス評論家の菅野宏三氏だ。
「事件が大きくなる前からの大学の対応は最低です。23日の緊急会見も、2年前に危機管理学部を新設した大学とは思えない稚拙なもの。近年、大学の生存競争は厳しい。日大がこれまでどれだけの広告費を使ったかは知りませんが、あのタックルを『勘違い』といって、本来は守るべき学生に罪をなすりつける指導者と、会見進行のノウハウを知らない司会者(広報部)で日大のイメージはガタ落ちです」
さらに菅野氏はこう続ける。
「司会者が『本日は時間無制限で2人は誠意を持ってお答えします』と言って、監督、コーチも真実を語っていれば、少しはイメージ回復につながったかもしれない。それが、さらなるイメージダウンになった。あんな司会者に大事な会見を仕切らせることや、会社でいえば社長と同じ立場の理事長が今も公の場に出てこないというのが、日大のおかしさを象徴している」
広報戦略に狂いが生じたのは自業自得だ。