強豪高校から“絶縁宣言” 日大アメフト部は廃部へ一直線

公開日: 更新日:

 悪質なタックルで関学大QBを負傷させた日大アメフト部DL宮川泰介選手の会見で、タックルが内田前監督の指示だったことはもちろん、コーチもグルだったことが分かった。反則を強要する監督の指示を、コーチが「本当にやらなくてはいけないぞ」「できませんでしたじゃ、すまされないぞ」などと何度も念押し。「相手のQBがケガをして秋の試合に出られなくなったらこっちの得だろう」とまで言ったというのだから、まるで鉄砲玉を諭すヤクザの若頭だ。

 日大のアメフト部では指導者が選手に手を上げるのは日常茶飯事。首脳陣の命令で、上級生が下級生に体罰を与えることもあったとする証言も出ている。真偽は別にしても、内部からボロボロと監督批判が出るのは指導者と選手の間に信頼関係がなかったことの証左。22日の加害選手の会見は、イメージ失墜の決定打になった。

「今後の付き合いを考えざるを得ない、というのが正直な感想です」とは、日大に卒業生を何人も送っている強豪高校アメフト部の監督だ。

 歴代2位の甲子園ボウル21回制覇の実績を誇る日大のアメフト部には現在、選手だけで95人もの部員がいる。昨年の甲子園ボウルで27年ぶりの優勝を果たすまで長い低迷があったものの、それでも「名門フェニックス」の看板の威力は絶大で、昨年4月には全国から40人以上の新入生が入部した。それも、部員の供給元である全国の高校とのパイプがあってこそ。そのパイプが、今回の一連の騒動で早くも壊れ始めているのだ。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  2. 2

    “氷河期世代”安住紳一郎アナはなぜ炎上を阻止できず? Nキャス「氷河期特集」識者の笑顔に非難の声も

  3. 3

    不謹慎だが…4番の金本知憲さんの本塁打を素直に喜べなかった。気持ちが切れてしまうのだ

  4. 4

    バント失敗で即二軍落ちしたとき岡田二軍監督に救われた。全て「本音」なところが尊敬できた

  5. 5

    大阪万博の「跡地利用」基本計画は“横文字てんこ盛り”で意味不明…それより赤字対策が先ちゃうか?

  1. 6

    大谷翔平が看破した佐々木朗希の課題…「思うように投げられないかもしれない」

  2. 7

    大谷「二刀流」あと1年での“強制終了”に現実味…圧巻パフォーマンスの代償、2年連続5度目の手術

  3. 8

    国民民主党は“用済み”寸前…石破首相が高校授業料無償化めぐる維新の要求に「満額回答」で大ピンチ

  4. 9

    野村監督に「不平不満を持っているようにしか見えない」と問い詰められて…

  5. 10

    「今岡、お前か?」 マル秘の “ノムラの考え” が流出すると犯人だと疑われたが…