輝星君はそれでも行きたい? 若手投手が育たぬ巨人の体質
注目のあの右腕は、やはり投げなかった。U18アジア選手権(9月3~9日・宮崎)に出場する高校日本代表が28日、大学日本代表との壮行試合を行ったが、永田裕治監督(54=報徳学園前監督)は甲子園6試合で881球、秋田大会から通算1517球を投げ抜き、金足農を準優勝に導いた吉田輝星(3年)の疲労を取ることを優先し登板を回避させた。吉田は一塁ベースコーチを務めた。
27日には都内近郊のグラウンドで行った立大と練習試合を行ったものの、やはり一塁ベースコーチを務めるにとどまっている。
メディアによる「輝星フィーバー」はヒートアップする一方。先日は吉田本人が「巨人が好き。行きたいです」と発言し、球界に波紋が広がった。八戸学院大への進学説もあり、進路が決まったわけではないが、仮にプロ入りを選択したとして、巨人は甘くない。最近5年間のドラフトで入団した若手投手が、誰一人として定着していない現実があるからだ。
例えば先発ローテーションである。現在は菅野、メルセデス、内海、吉川光、今村の5人。菅野は12年のドラフト1位で、翌13年以降に入団したローテ投手がひとりもいない。この中では24歳と最も若い今村にしても11年の2位。今年7年目を迎える中堅どころである。