エンジンに見合う肉体に成長 隆の勝は笑顔がトレードマーク
千賀ノ浦部屋・前頭14枚目
「入門当時は無名も無名だったが、ここ最近の成長ぶりは目覚ましい。まだまだ成長途中なので、いずれは三役、もっと上も目指せる」とは相撲記者の弁だ。
隆の勝(23)は千葉県柏市に生まれ、中卒で千賀ノ浦部屋に入門すると、押し相撲を武器にわずか2年で幕下に昇進。「10代で新入幕もあるか」と期待された。
が、なかなか壁を越えられず、幕下で長く足踏み。2度、三段目に落ちている。
理由はパワー不足。今でこそ155キロだが、以前は120キロそこそこ。線が細く、幕下でも上位の力士には力負けしていた。それがここ2年ほどは場所ごとに体が大きくなり、めきめきと力をつけてきた。素質はあるだけに、ようやくエンジンに見合う車体になった、ということだろう。
体とともに成績も比例し、昨年9月場所後に十両に昇進すると、わずか5場所で通過。これまでモタモタしていたのがウソのような活躍を見せ、入門から8年目の今場所、念願の新入幕を果たした。
尊敬する力士は同じ千葉県出身で同部屋の先輩、舛乃山。かつては付け人もしており、現在でも尊敬する力士を聞かれると、舛乃山の名前を挙げている。