吉田輝星が自己最速152キロ 巨人ドラ1決定を鹿取GMが明言
鹿取GMは静かにうなずいた。
「そうですね。東洋大?には3人いて、日体大?にも2人いい投手がいますよね」
GMが認めた5投手は、東洋大の甲斐野が最速159キロ、上茶谷が151キロ、梅津が153キロ。日体大の松本が155キロ、東妻が155キロ。いずれも上位候補に挙げられる剛腕である。が、鹿取GMはこう明言した。
「それに比べて高校生の吉田は即戦力じゃない?うーん、でもいい投手ですから。吉田は1位最有力? はい。プロ志望届を出せば、そうなります」
チーム事情としては大学生の即戦力投手が欲しいところ。それでも吉田の1位指名に踏み切る背景には「スター不在」が挙げられる。さるチーム関係者は「昨年は迷わず1番人気の清宮の1位指名に踏み切ったように、『甲子園のスター』というのがポイント。あの松井秀喜以来不在といわれ、それほど球団はスター選手を求めているのです」と言う。
たとえ育成に数年かかる高校生でも、甲子園で勝ち取った人気と知名度、そして何より「巨人愛」を持つ吉田を1位に決めたようだ。
甲子園前には八戸学院大への進学が有力視されていた。それがここまで結論が出ていないのは、プロ入りに気持ちが傾いている可能性が高い。プロ志望届の提出期限となる11日まであと1週間。巨人は吉田の決断を固唾をのんで見守っている。