吉田輝星プロ表明「ショック…」八戸学院大監督が胸中吐露
10日にプロ入り表明会見を開いた金足農の吉田輝星は当初、指導を受けていた正村公弘監督(55)が指揮を執る八戸学院大への進学が既定路線だった。夏の県大会前に本人が正村監督の前で「お世話になります」とまで言っている。
しかし、今夏の甲子園でチームを準優勝に導く大活躍で心境が変化し、プロでの挑戦を選択した。会見で吉田は「甲子園が終わってからたくさんの人と話し合い、本日午前、プロ野球志望届を提出いたしました」と表明したが、その「たくさんの人」の中に正村監督は含まれていなかったようなのだ。
会見から一夜明けた昨11日、入学の約束を反故にされた格好の正村監督は本紙の取材に「(吉田から事前の)相談はありませんでした。会見後も会っていませんし、連絡もありません」と答えた。
正村監督が吉田のプロ決断を聞いたのは、福井国体終了後の今月4日。秋田に戻って開かれた金足農の中泉監督、渡辺校長、吉田の両親との会談後だったという。
「中泉監督と(渡辺)学校長が学校法人(八戸学院)の方へ来ていただいて、うちの(法官)理事長も含めて報告を受けました。今は、彼に対しては特に何もないですよ。断られた高校生のひとりとしか考えていません。甲子園で一つ一つ勝ち進んでいくたびに注目されていって、少し予感はしていましたが、(八戸学院大に進学してもらえなかったことは)もちろん、ショックです。正直、キツイですね。プロは4年後でもできたというより、私は単純に、来年以降の大きな戦力として考えていた。それを失ったので」