お家芸の足封じられ…崖っぷちの広島が温める起死回生の手

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 まさに「まな板の上の鯉」だった。

 日本シリーズは5試合を終え、広島が1勝3敗1分けでソフトバンクに王手をかけられた。敵地ヤフオクドームで3連敗を喫し、後がなくなった。

 苦戦を強いられているのは、広島が「足」を使えていないからだ。リーグトップの盗塁数(95)を誇るが、第4戦までに6個の盗塁を阻止された。高ヘッドコーチは「このままやられていくわけにはいかない。何とかしたい」と前を向くも、第5戦はすっかり戦意喪失したのか、出塁しても盗塁企図はゼロだった。

 鯉はみすみす料理されるのを待つしかないのか。今季リーグ最多の721得点を叩き出した打撃力に頼ろうにも、序盤から丸が大ブレーキ。そんな白旗寸前の広島に一筋の光がありそうなのだ。ヒントはソフトバンクの達川ヘッドコーチが漏らした言葉にある。

「うちの打線は広島バッテリーによく研究されとるよ」

 広島がロックオンしたのは、ソフトバンクの1番・上林と4番・柳田。上林は第1戦が6タコで第2戦はスタメンから外れた。第3戦で復帰し、第4戦で先制2ランを放ったが、シリーズ打率は.158。

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