懸念される“日本S後遺症” 侍Jは日米野球「うまく」やるか
6日、侍ジャパンが9日開幕の日米野球に向けた初練習を前に、全体ミーティングを実施。
冒頭、稲葉監督が「2020年の五輪につなげていきたい。メジャーリーガーと対戦し、個々のレベルアップにつながっていけばいいと思っています」と大会での指針を示した。
「勝ちにこだわっていきたい」とも意気込んだ稲葉監督だが、世界大会が行われるたび、叫ばれるのがシーズンへの悪影響だ。
昨年のWBC後はヤクルトの山田哲人やロッテの石川歩が不振に苦んだ。さらに、開催がペナント開幕直前だったことで、打者はメジャー投手に多く見られる短い間合い、投手はNPB公式球に比べて大きくて滑るボールへの対応などで「WBC後遺症」が多発。選手会が開幕延期を求める事態にも発展した。
今回の日米野球はWBCとは違い、興行要素の強い大会。時差のない日本開催も選手への負担は少ない。しかし、出場選手の中には日本シリーズで注目を浴びたソフトバンクの甲斐拓也や広島の大瀬良大地など、つい3日前まで真剣勝負をしていたメンバーも計10人選出されている。日本シリーズは延長十二回引き分けとなった初戦の4時間38分をはじめ、6試合で計22.5時間の激戦だった。2年後に向けた強化とはいえ、「休みたい」のが本音だろう。