菊池雄星争奪戦 カネ以外のポイントは球場内の環境にあり
このオフ、メジャーに挑戦する菊池雄星に関して、出来ることはすべてやったという話は前回のコラムで書いた。
この「出来ること」とは、自分がスカウトとしてやるべきことを指しているのであって、菊池に関するリポートはすべてGMに送信済みだ。とはいえ、今後、GMからリクエストはあるかもしれない。
実際に菊池獲得に名乗りを上げるのか、手を挙げるとすればどのくらいの予算を注ぎ込むのかは、他の補強との兼ね合いもあるわけで、最終的にはGMの判断になる。ただ、菊池獲得を視野に入れている他の球団もそうだろうが、ウチのGMはすでに代理人のボラスと接触しているはずだ。
菊池は近々、こちらに来ると聞いている。ウチのGMが菊池自身を交えた交渉のテーブルに着くことになれば、最終的にどんなプレゼンテーションをすればよいか、わたしに相談してくることになる。菊池の性格や人間性について、球団内部にわたし以上に情報をもった人間はいないからだ。
グラウンド外の細かい条件、例えば本拠地と日本の往復航空券とか、住まいや自家用車をどうするとか、家族も含めた私生活上の便宜を図るのはどの球団も一緒。カネ以外の部分で差が付くとすれば、いかにしてグラウンド内で最高のパフォーマンスを発揮できるような環境を整えてやれるかということに尽きるのではないか。