世界ジャンプ金濃厚も…小林陵侑の敵は地元贔屓の嫌がらせ

公開日: 更新日:

 ライバルたちは一様に驚いている。

 前日、今季W杯個人(通算)10勝目を挙げた小林陵侑(22)。シーズン10勝は日本人初で史上9人目。ちなみに、シーズン最多勝はプレブツ(26・スロベニア)の15勝(15~16年)だ。現地3日の第19戦は9位に終わったが、W杯個人戦は残り9試合。記録更新はまだ狙える。

 それにしても昨季までとは別人だ。W杯デビューは16年も、表彰台はゼロだった。今季は開幕戦で3位に入ると、ジャンプ週間で優勝。4連勝の完全Vは史上3人目の快挙だった。ここまで19戦して10勝の快進撃。国際スキージャーナリストの岩瀬孝文氏がいう。

「技術面ではアプローチ(助走)が変わりました。昨年、所属先の葛西(紀明)監督がノルウェーのヨハンソンやタンデ(ともに182センチ)のフォームを徹底分析した。長身の彼らはアプローチで腰をしっかり落とし、低い姿勢で滑っている。小林は174センチですが、低い姿勢をアレンジし、ブーツの底も5ミリ薄くしたことで助走速度がアップ。それがアプローチの安定につながった。昨年から所属の土屋ホームがメンタルセラピストと契約したことも大きい。精神面が安定したことで、どの国のジャンプ台でもサッツ(踏切り)の合わせが完璧に近い形になり、飛距離が伸びた。12戦目に勝ってから不調だったのは、疲労と古いブーツが軟らかくなり空中でスキーのバタつきがあったからです」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 2

    米挑戦表明の日本ハム上沢直之がやらかした「痛恨過ぎる悪手」…メジャースカウトが指摘

  3. 3

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  4. 4

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 5

    巨人「FA3人取り」の痛すぎる人的代償…小林誠司はプロテクト漏れ濃厚、秋広優人は当落線上か

  1. 6

    斎藤元彦氏がまさかの“出戻り”知事復帰…兵庫県職員は「さらなるモンスター化」に戦々恐々

  2. 7

    「結婚願望」語りは予防線?それとも…Snow Man目黒蓮ファンがざわつく「犬」と「1年後」

  3. 8

    石破首相「集合写真」欠席に続き会議でも非礼…スマホいじり、座ったまま他国首脳と挨拶…《相手もカチンとくるで》とSNS

  4. 9

    W杯本番で「背番号10」を着ける森保J戦士は誰?久保建英、堂安律、南野拓実らで競争激化必至

  5. 10

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動