トレーナーが見た 日ハム輝星と大谷にいくつもの共通点
「シンプルに投げられていない。いろいろ考えながら体を動かしている。どの主力も今はまだ納得いくボールは投げられない。試行錯誤するところは評価するが、複雑には考えてほしくない。まずはシンプルに気持ち良く投げることが一番」
日本ハムのドラフト1位・吉田輝星(金足農)の2度のブルペン投球に関して、加藤二軍投手コーチはこう言っている。
プロ入り直前、吉田は腕を振るタイミングが遅れないよう、フォームの微調整に取り組んだ。本人によれば「その意識が強過ぎて、先に手が出てしまう」という。向上心が強いがゆえに完璧を求めているようだが、「しっかりと指にかかったストレートは10球中1、2球程度」とはチーム関係者。今の時期は、余計なことを考えず、質の良いストレートを1球でも多く投げることが大切だと加藤コーチは言いたいのだろう。
■ブルペンはいまいちでも
6日は首脳陣に促され、遠投、キャッチボール、ランニングなど高校時代のルーティンを練習に取り入れた。「今、焦ってもケガをする。シーズンが始まるまでに状態を上げていきたい。高校時代、この時期はまだボールに触る程度。(今と同じく)イライラしながら投球をしていたことを考えれば、例年通りかなとも思う」とは本人だ。